宿泊部とは
本来のホテル業務であるお部屋の提供にたずさわる部署です。
私自身もこの宿泊部でほとんどホテル人生を過ごしてきました。
ホテルの部屋だけってなんか当たり前な感じがするけど。。なんでわざわざ宿泊部って言ってるの？
ホテルの規模によっては、レストランや宴会など様々な施設があるから、それぞれ部署をわけているんだよ。
当然、宿泊のためのお部屋が主役の部署は宿泊部として、中でも業務によって更にいろんなセクションに分かれているんだよ。
主にレセプション業務、ゲストサービス業務、ハウスキーピング業務の三つが基本構成ですが、規模によりオペレーター業務や宿泊予約業務も入る場合があります。
ではホテルの主役ともいえる宿泊部の解説をしていきます。
レセプション業務
主にフロントで行うチェックインやチェックアウトと言った受付・会計業務を行います。
部屋の割り当てをするアサイン業務や宿泊者名簿の管理なども大事なお仕事です。
ホテルによってはフロントで一緒にコンシェルジュ的な依頼も受けて処理したりもしますが、受付として基本的なことから専門的な問い合わせまで触れる機会にある立ち位置と言えましょう。
ゲストサービス業務
荷物の手伝いをするベルや玄関で迎えるドアなどお部屋に直接は関わらない範囲のサービス業務を行います。宅急便や車の手配も行います。
コンシェルジュやバレットパーカーなどもこの分野のお仕事ですね。
特にゲストサービスではリピーターの顔を覚えてその資質が問われる世界ではないでしょうか。
行きつけのホテルで最初に名前を呼ばれる安心感は、リピーターならではの至福感ですが、ゲストサービスがいてこそ味わえる体験です。
ホテルのサービスを代表する大事なセクションです。
ハウスキーピング業務
ホテルの商品はお部屋の宿泊です。ハウスキーピングでは、そのお部屋を提供出来る状態に保つ管理業務を行います。
具体的にはお部屋の清掃、アメニティや備品の補充や管理。全ての客室が対象なので広い範囲で肉体的にもとても大変ですね。
ホテルによりパブリックエリア（客室以外の宴会場やレストラン、ロビーなど）の清掃業務も請負うことがあります。ハウスキーピングはその物理的に大規模な作業を伴うので作業員の人員管理も大事な業務となります。
外部のスタッフを扱う際は休憩時間やユニフォーム、ロッカーなど滞りなく提供出来るように環境を整えなければなりません。
トレーニングも適切に行い、求めるレベルがしっかり遂行出来るか確認もするなど、人のマネージメントが実は問われるセクションでもあります。
外部業者の場合、責任者との連絡は密にとる事でいい関係の連携が図っていきます。
オペレーター業務
電話交換業務、いわゆるオペレーターさん。
ホテルの代表電話番号など外部からかかってくる電話を外線。ホテル客室のお客さんや内部のスタッフからの電話を内線と呼びます。
外線も内線も基本同じで、ホテルに関する問い合わせに答えたり、関連部署に繋いだりして対処します。
肝心なのは処理時間を如何に短くするかです。瞬発力がいるので予め網羅的な情報を手元に置いてあり、その量は他部署をはるかにしのぐほどです。
業務上、言葉の遣い方が細かく問われる部署です。その反面いたずら電話やクレーマーなどに毅然とした対応を取る場面も決して少なくありません。
また救急車要請など、緊急な電話などもかかってくる可能性があるので、対策を備えておく必要があります。
宿泊予約業務
外資系のホテルでは営業部に属されますが、日系では宿泊部にはいるホテルが殆どです。
基本お客さんとは電話やメール、またはオンラインエージェントのサイト上でのメールなどでコミュニケーションをとります。
大きなグループ予約や婚礼に伴う予約は、営業部や婚礼などの担当者を通して予約の受注や管理をします。
また宿泊予約の受注業務を中心に部屋のプランや在庫の管理業務などをします。
特にオンラインエージェントOTAと呼ばれるネット上の代理店を利用して居る場合は、在庫管理はネットの管理画面でおこなわれます。
代理店エージェントなどには営業部の担当者が付きますので、細かい条件などは都度担当者と確認をとるようにします。
値段の管理はレベニュー担当者と連携し設定していきます。
まとめ
宿泊部は宿泊部屋を提供するためのオペレーションです。
フロントでチェックアウトされたお部屋をハウスキーピングが清掃に入ります。
清掃では次に来るお客さんの依頼のある備品や人数分アメニティための手配をしていきます。
到着前に宅配などで送られてきた荷物をベルなどのゲストサービススタッフがお部屋にセットしたり、部屋から自宅へ送る手続きを手伝ったりします。
オペレーターは一般的な質問に答え、専門の業務に携わる部署へ繋ぎます。
宿泊予約では受注した予約を管理して当日フロントへ情報共有します。
このように宿泊部では様々な部署と連携するチームワークで業務をこなしていく部署です。
お客さんに快適な宿泊を提供し、対価を得る、ホテルの主軸業務なので非常にやりがいのある部署だと思います。
コメント