出発清掃と滞在清掃
客室清掃には2つ種類があります。
1つ目が出発後の清掃。
2つ目は滞在中の清掃。
特に注意すべき点は、出発清掃時荷物が残っているかどうかです。
というのももし残っている場合は、故意に残したのか忘れたのか確認する事で、実は延泊になったとかそもそも宿泊数が間違って登録されていたりだとかの可能性があります。
もし故意に残した場合は別の部署に確認する必要があります。
と言うふうにその部屋のルームステータスが実際の状況とそぐわない場合情報の確認をする必要があります。
ルームステータスとは?下の記事をご覧ください。
お部屋の清掃の細かい手順は各ホテルのスタンダードによるので割愛しますが、ポイントだけ解説していきます。
清掃の手順
まず入室時。
出発後の清掃も滞在中の清掃でもお部屋に入る時は必ず同じプロセスを辿ります。
入室のプロセスは各ホテルで対応は違いますが、基本的にはノックをしてベルを鳴らし、応答がない場合は何秒か待った後、再度ノックをしてベルを鳴らし、”客室係でございます”と名乗った後に入室し、ドアノブに「清掃中」”Cleaning”等の札を掛けます。
いきなり入室してお客さんから苦言を頂くなどのトラブルはどこのホテルでも経験があるかもしれません、かなりありがちなパターンです。
既にチェックインをしてお客さんの滞在中となっている以上、お部屋はお客さんの権利の空間です。
他人の家にいきなり入って泥棒扱いを受けるのと同じことと認識しましょう。
出発清掃
出発後のお部屋の清掃で
1番最初にしたいのが忘れ物のチェックです。
万が一忘れ物があった場合はいち早く総括するスタッフ知らせ、問い合わせに対応出来る様にします。
良く枕元やピローケースなどのシーツに財布・キー・時計などが忘れるパターンがありますので注意します。
先に汚れ物のリネン類(タオル・シーツ・ピローケース・浴衣等)を撤去し新しい物を横に用意しておきます。
部屋の清掃の基本はベッドメイク、掃除機掛け、家具や家電の拭き上げ、バスルーム清掃です。
窓を開けることができる部屋の作りであれば先に窓を開けて換気をします。エアコンしかなければエアコンを使います。
またお茶・ポット・コップなどの備品の清掃や交換、ゴミ箱のチェック、カーテン・ブラインド等の汚れもチェック。
拭き上げでは家具の上部や引出しの取っ手、また部屋のあらゆる姿見等のミラーを隈なく拭き、斜めから光の反射を見ながら指紋等のチェックをします。
掃除機も拭き上げもチェックしながら作業します。
客室内の備品やアメニティ、案内等所定の位置に置いてあるかどうかチェックします。
また人数の定数が揃っているかをチェック。
バスルームは清掃後に水分の拭き取り作業や、髪の毛の除去、換気等を重点的に行います。
結構重労働ですね。
滞在清掃
滞在中の清掃も基本は出発後清掃と変わりませんが、エコプログラム等を取り入れているホテルではリネンの取り換えを隔日にしたりとかあります。
滞在中は私物が部屋の中にあるので取り扱いに十分注意します。
メモ・書類・電子機器等は揃えてあげる程度に止めます。
屑箱近くにあり、明らかにゴミである場合は捨てますが(客室から出たゴミは一日置いてから回収業者に渡すのをおすすめします。)生花・古新聞は指示あるまで捨てないことです。
衣類が散らかってる時は、ハンガーに掛けたりたたんで置きます。
化粧品も整理するだけにしましょう。
貴重品類が置いてあった場合は手に触れず、発見した状態の記録を写真と共に残します。
これは非常に重要です。
トラブル回避には”触れずに記録”が鉄則です。
滞在中にお客さんからのメッセージがメモ帳などに書いてあることが多々あります。
リクエスト等である可能性が非常に高いので発見時メイドさんには報告してもらうようしましょう。
結局お掃除はどこの世界でも大変な重労働ですが、ホテルでもこの働きがあって初めて滞在の価値が出てくるので誠心誠意をもってお掃除、チェックをしましょう。
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